
お風呂を入ることは健康の第一歩!でも、熱い風呂は逆に不健康のリスクを劇的に高めます!

ほぼ毎日お風呂を入ると病気のリスクが下がることがわかっています。
残念ながら週2回程度の入浴では効果はあまりないそうです。
- 虚血性心疾患の35%低下(心筋梗塞+心臓突然死)
- 脳卒中の26%低下(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)
入浴は体温上昇や循環血液量増加など、軽い運動に類する生理効果をもたらすため病気のリスクが低下したと考えられます。
出典:日本公衆衛生学会誌 2015「入浴習慣と心血管疾患の発症率」
こちらの論文はかなり信頼のある結果となっています。
- 対象:1990年に岩手・秋田・長野在住の40~59歳男女30,076名
- 期間:約20年間追跡調査
- 浴槽入浴頻度(週2回以下/週3‑4回/ほぼ毎日)と、虚血性心疾患や脳卒中の発症リスクとの関連を評価
ただ、逆に正しくお風呂に入らないと不健康になる可能性があります。

入浴の前後に気温差が大きいほど血圧が乱高下し、めまい・失神・心停止・脳卒中など深刻な健康被害を引き起こす現象をヒートショックと言います。
特に入浴時の過程でヒートショックが起こる可能性が高くなります。原因や対策をまとめました。
寒い脱衣所で皮膚温が下がると、末梢血管が収縮し血圧上昇します。室温が低いほど上昇が顕著に現れるので、冬場の12月~2月は夏と比較して7倍以上の発生率が上昇します。
温熱効果で血管が拡張し血圧低下し、浴槽内の水圧で心臓への血液還流が増え、心臓負担も増加します。
熱による血管拡張と水圧がなくなったことで起立性低血圧が発生し、ふらつき・意識消失になる可能性が高くなります。また、43℃以上の入浴温度では、入浴後の血圧低下がより長時間続く傾向があります 。
東京都健康長寿医療センター研究所が実施した調査によると、年間の入浴中急死者数は約1万7千人と推計され、交通事故の3倍以上にもなります。
- 脱衣所・浴室は事前に暖房で温めるよう。
- 湯温は39~41℃以下、10分以内の短時間入浴が推奨されています。
- 浴槽に入る前にかけ湯で徐々に体を温めよう。
- 出浴時は手すりを使いゆっくり立ち上がるようにしよう。
- 食後・飲酒後・薬服用後・早朝・深夜の入浴は避ける
- 高齢者の方はなるべく家族に声掛けや見守りをお願いしよう。
ヒートショックは、特に寒い季節に起こりやすいので、冬の入浴時は湯温・室温・入浴時間・急な動作がないか今一度見つめ直してみましょう!

いかがでしたでしょうか。
湯温が高ければ高いほど気持ちいい方もいると思いますが、それによって不健康になってしまうかもしれません。
自分自身のためにもなりますが、大事な人のも心配させないためにも今からでも見直してみてはいかがでしょうか。
